
写真:毎日新聞(桝谷敦子)
第87回全国高校野球の都道府県大会は27日、6大会で決勝があり、前橋商(群馬)は19年ぶり、関西(岡山)、銚子商(千葉)は10年ぶり、高陽東(広島)は9年ぶりと久々の出場が相次いだ。愛媛では昨夏準優勝の済美が今春センバツ出場の西条を破り、2年連続2回目の出場。江の川(島根)は大社を降し7回目の出場を決めた。
千葉県▽決勝(千葉マリン)
000300000002=5 銚子商
111000000000=3 拓大紅陵(延長十二回)
(銚)遠藤-長澤
(拓)露崎、大前-松丸
(銚子商は10年ぶり12回目)
○… 10年前と同じカードとなった千葉大会決勝は、銚子商が再び制した。齊藤俊之監督の父は篠塚和典内野手(元巨人)らを擁し74年夏全国優勝した一之氏(故人)。延長戦の末の勝利に「力と力のぶつかり合いだった。部員66人が私に力をくれた」と齊藤監督。名門チームの監督のプレッシャーもあったが「全部忘れた」と感無量の様子だった。
群馬県▽決勝(県営敷島)
003030011=8 前橋商
002011000=4 太田市商
(前)冨田光、設楽-塩原
(太)相沢、原田-佐藤
▽本塁打 冨田光、森田(前)佐藤(太)
(前橋商は19年ぶり3回目)
○… 19年ぶり3回目となる夏の甲子園出場を決めた前橋商。昨秋の関東大会では準々決勝で惜敗し、センバツ出場を果たせなかっただけに、富岡潤一監督の喜びもひとしお。涙を流しながら「勝負をかけるところで思いっきり攻撃できた」と満足そうに話した。昨年の夏は群馬大会で初戦敗退。チームは精神的な強さを習得するために、高崎市内の寺で座禅修行をした。この日の朝もグラウンドで座禅を組み、全員で深呼吸。それがここ一番の集中力につながった。
広島県▽決勝(広島市民)
000000000=0 三 次
00110300×=5 高陽東
(三)渡辺、東、行田、永川-木屋
(高)安部-財満
(高陽東は9年ぶり2回目)
○… 1996年春夏の甲子園で初陣ながら大旋風を巻き起こした高陽東が、9年ぶりに広島大会を制した。6試合で計65得点と打棒が振るい、決勝では主戦・安部が三次を完封。投打のバランスがとれた戦いぶりで勝ち上がった。96年に指揮を執った小川前監督は今春転勤。広島工で小川前監督の教え子だった後任の松岡監督は「勝ててほっとした。大舞台でも、泥くさい高陽東野球をやりたい」。
岡山県▽決勝(倉敷マスカット)
20000000000=2 玉野光南
00000002001=3 関 西 (延長十一回)
(玉)景山-藤井
(関)ダース-平井
(関西は10年ぶり6回目)
○… 関西が春夏連続出場を決めた。立ち上がりに2点を失ったものの、その後は先発ダースが玉野光南打線を抑え込み、流れを呼び込んだ。八回に敵失をきっかけに同点。延長十一回、四死球とバント安打で満塁とし、押し出し四球でサヨナラ勝ちした。玉野光南の景山が連投で力尽きたのに対し、関西はエース西所とダースの2枚看板が物を言った。インド人の父と日本人の母を持つダースは190センチの大型右腕。江浦監督は「信頼できる2番手投手が成長してくれたことが大きい」とセンバツは出番がなかった2年生投手の奮闘を喜んだ。
愛媛県▽決勝(坊っちゃんスタジアム)
0000020001=3 西条
0000100102=4 済美
(延長十回)
(西)津島-飯田
(済)福井-渡部
(済美は2年連続2回目)
○… 昨年のセンバツで優勝、夏は準優勝した済美が劇的なサヨナラ勝ちで甲子園出場を決めた。公式戦で2連敗している今春のセンバツ出場校、西条に苦戦しながら、1点リードされた延長十回、1死から4連打で鮮やかな逆転劇を見せた。昨年もエースだった主将の福井が161球の完投。上甲監督は「昨年のチームより力は足りないが、全員野球で勝ち上がることが出来た」と晴れやかな表情だった。
島根県▽決勝(県立浜山球場)
000000001=1 大 社
10003100×=5 江の川
(大)青木-江角
(江)山口-末永
(江の川は2年ぶり7回目)
○… 決勝までの4試合で31得点という強力打線の江の川と、4失点と堅守を誇る大社が激突した島根大会決勝は、江の川が好機を確実に生かして勝利を手にした。末光監督は「投手が苦しい時に、チームバッティングで点を取れた。みんなを褒めてやりたい」と感無量の表情。甲子園は2年ぶりとなるが、「とりあえず1回、校歌を歌いたい」。